インビザライン矯正とは?メリット・デメリットや費用相場を解説

インビザラインとは、マウスピース矯正の種類のことです。
ワイヤーによる歯科矯正と異なり、矯正しているのが他人に分かりにくい矯正方法で、自分の歯をもとに型をとるため、個々に適合したマウスピースの使用が可能です。
メリットが多く、世界でも多くのユーザーがインビザラインによる矯正を受けています。
この記事では、費用の相場やおすすめポイントなど、インビザライン矯正に関する情報を紹介するため、歯科矯正を考えている人はぜひ参考にしてください。
インビザライン矯正とは
インビザライン矯正とは、マウスピースを用いて歯を少しづつ動かす矯正治療のことです。
透明な素材を用いるため、美的感が保たれ、矯正治療中であることが他人に察知されにくいことから、世界で約900万人もが矯正治療にインビザライン矯正を選択しています。
従来の歯列矯正方法であるワイヤー矯正と比較すると、メリットの多いおすすめの治療法です。
インビザライン矯正のメリット
ここからは、インビザライン矯正のメリットについて紹介します。
矯正装置が目立たず周囲に気づかれにくい
インビザラインで用いられるマウスピースは、透明で薄く、装着中も目立ちにくいという特徴があります。
単にまわりの目が気になる人のほか、接客を主とする仕事をされている人も安心して使用できるため、オフィス・プライベート共に気兼ねなく治療することが可能です。
食事や歯磨きがしやすい
矯正治療中の歯磨きは重要ですが、取り外しができない矯正器具を使用している場合は、歯磨きがしづらく、多少のストレスは避けられません。
しかしインビザラインの場合、取り外し可能なマウスピースを使用し、食事や歯磨きを普段通り行えるため、手間やストレスを軽減できます。
世界中で多くの症例がある
インビザラインは、世界でも多くの患者さんをもつ矯正方法で、当然日本でも広く取り扱われています。
多くの症例があることで、対応可能なクリニックが見つけやすく、マウスピース矯正を取り扱っているクリニックでは殆ど対応しているといえるでしょう。
口内炎など口腔内のトラブルのリスクを減らせる
ワイヤー矯正の場合、ブラケットの凹凸に口内が傷付けられたり、口内炎の原因になったりするリスクがあります。
インビザラインで用いるマウスピースは凹凸が少なく表面がなめらかなため、傷や口内炎の原因となる心配が殆どありません。
矯正装置を清潔な状態に保てる
マウスピースは取り外しができ、本体も歯も清潔に保てます。
専用の洗浄タブレットもあり、短時間で丸ごと洗浄できるため衛生的です。
事前に治療開始〜完了までの歯の動きがわかる
インビザラインは長期間を要する歯科矯正方法であるため、最終的に理想の歯列になるか不安になる人も多いでしょう。
その不安を解消する方法として、クリンチェックと呼ばれるソフトを用いることで、矯正による歯の動きや仕上がりのシミュレーションが可能です。
最終的な歯並びの状態を確認できることで安心して治療を受けられ、モチベーションも上がるため、矯正中のマウスピース管理の意識も高まります。
治療期間の目安がわかる
クリンチェックによって、必要なマウスピースの枚数や治療期間の目安を測ることも可能です。
歯科医師の指示を守り、適切にマウスピースを装着していれば、プライベートの大切な用事までにどの程度歯列が整うかなども確認できます。
ワイヤー矯正に比べて痛み・通院回数を少なくできる
インビザライン矯正では、自分でマウスピースを交換しながら治療を行うため、ワイヤー治療と比較して通院回数を減らすことが可能です。
また、少しづつ段階的に歯を動かすことで、痛みもないか多少痛む程度で治まります。
金属アレルギーの心配がない
インビザラインで用いるマウスピースには、金属を使用していません。
そのため、金属アレルギーの人や、アレルギーが心配な人でも安心して治療が受けられます。
ホームホワイトニングを同時に行える
インビザライン矯正は、ホワイトニングとの併用が可能なため、矯正が終わると同時に整った歯並びと美しい歯が手に入り、ホワイトニング専用のマウスピース費用の削減にもつながります。
ただし、アタッチメントによる固定を行っている人は、ムラにならないよう注意が必要です。
インビザライン矯正のデメリット
インビザラインはメリットの多い歯科矯正法ですが、デメリットもあります。
装着時間を守らないと計画通りに歯が動かない
インビザライン矯正で効果を得るためには、1日20時間以上の装着が不可欠です。
装着時間や交換時期を守らないと、治療計画との差が生じる原因になるため注意しましょう。
歯科医師の技術や知識が仕上がりに影響する
日本のインビザラインドクターのなかには、治療経験が豊富な医師と、ライセンスは取得しているが治療経験の乏しい医師が混在しています。
その結果、同じインビザライン矯正でも治療効果に差がでてしまうのです。
治療できない歯並び・骨格・症例もある
インビザラインは、1ヶ月に多くて1mm程度の小さな間隔で歯を動かし矯正する方法です。
そのため、不揃いすぎる歯並びや、極端な出っ歯などの治療には向いていません。
また、歯を支える骨に微小な力を加えることで歯を動かしていくため、人工の歯根を使用するインプラントが多く入っている場合も同様にインビザラインが適応できない可能性があります。
アタッチメントの装着が必要な場合がある
インビザラインの場合でもアタッチメントを使用する場合があります。
アタッチメントには、マウスピースの滑り防止や、歯の動きを調節する効果がありますが、歯の表面に矯正器具を装着したくないなどの理由でインビザラインを選択する人にとっては不満を感じるかもしれません。
インビザライン矯正の治療期間の目安
インビザラインは、矯正が終わるまでに約1年半〜3年かかるといわれていますが、部分矯正の場合は1年未満、全体矯正の場合は2年以上など、矯正範囲によっても大きく異なります。
その他、症状ごとのおおまかな治療期間の目安は以下の通りです。
矯正範囲 | 症状 | 治療期間 |
---|---|---|
部分矯正 | ごく軽度の不正咬合 | 3~4ヶ月 |
軽度の不正咬合 | 長くて5ヶ月 | |
比較的軽度の不正咬合 | 長くて7ヶ月 | |
全体矯正 | 中度の不正咬合 | 約1年 |
重度の不正咬合 | 約1年半~3年 |
治療期間は、個人差や年齢などの要素によって異なるため、参考程度にご覧ください。
全体矯正では期間が長くなることに加え、かかる費用もより大きくなるため、歯科医師に全体矯正を勧められた場合でも、その理由を明確にしてもらい、より無駄のない範囲で治療を受けられることが望ましいです。
インビザライン矯正の費用相場
インビザライン矯正のおよその費用相場は以下の通りです。
- 部分矯正の場合:20~70万前後
- 全体矯正の場合:70~100万前後
矯正費用には、診察や検査、歯型採取などが含まれ、診察ごとに支払いが発生する歯科医院もあるほか、使用されるマウスピースが歯科医院から患者へ提供されることから、歯科医院によっても料金が異なります。
インビザライン矯正の治療の流れ
インビザライン矯正は、以下のような手順で行われます。
- 診察・カウンセリング
- 精密検査・歯型採取
- クリンチェックによるシミュレーション
- マウスピースの作製
- インビザライン矯正開始
- 経過観察
- 矯正期間終了・保定期間開始
マウスピースによって歯を移動させる矯正期間が終了したら、歯並びの後戻りを防ぐための保定期間が始まります。
インビザライン矯正では、後戻りの可能性が非常に高いため、矯正完了後も定期的なメンテナンスを推奨されるケースが多いです。
インビザライン矯正を成功させるためのポイント・注意点
インビザラインは、歯科医師の技術だけではなく、患者の治療への意識の高さも結果に大きく影響します。
ここからは、インビザライン矯正を成功させるポイントについて紹介します。
マウスピースの装着時間・交換タイミングを守る
マウスピースを1日20時間以上確実に装着し、適切な交換タイミングで交換を行いましょう。
頻繁に外し、十分な装着時間が確保できていなかったり、同じものを長い期間つけたりしていては効果が得られにくいです。
もし事情があって長い時間外したい場合は、担当の歯科医師に相談するか、それ以外の装着時間を必ず十分に確保しましょう。
丁寧に口腔ケアをして虫歯・歯周病を予防する
歯を健康に保つことは、インビザライン矯正を成功させるために重要です。
虫歯や歯周病によってマウスピースの再製作が必要になると、治療が長引く原因になるため、普段の歯ブラシのほか、歯間ブラシやデンタルフロスを用いてより歯を清潔に保ちましょう。
インビザライン矯正を受ける歯科クリニックの選び方
ここからは、インビザライン矯正で失敗しないためのクリニックの選び方について紹介します。
経験豊富な矯正歯科医が在籍しているか
歯科矯正治療の実績は、治療効果に比例する傾向があります。
経験に乏しい歯科医師でもインビザラインのライセンスを習得できる現状から、専門医でも技術が高いとはかぎりません。
インビザラインは抜歯を伴う矯正が可能ですが、技術が不足している歯科医師の場合、抜歯を要する治療を断られる可能性があります。
歯科医院を選択する際は、経験豊富な歯科医師が在籍しているか、全体の症例数は多いかを吟味して慎重に選択しましょう。
費用を明確に伝えてくれるか
インビザラインは、効果に個人差がでる治療法であるため、予定通りに手順が進まない可能性があります。
その場合、予想外の出費がストレスとなるのは避けられないため、最終的に費用がどの程度かかるのか、事前に提示してくれるクリニックは信頼できるでしょう。
無理なく通い続けられる距離か
歯科矯正は、治療に長い時間がかかります。
歯科医院は基本的に予約必須のところが多いため、通院のタイミングが自分の都合と合わないところは避けたほうが無難です。
アクセスがよい、近所で通いやすいなど、無理なく通院できるクリニックを選択しましょう。
インビザライン矯正はこんな方におすすめ
インビザライン矯正には多くのメリットがありますが、特に以下のような人におすすめです。
- ワイヤー矯正の見た目に抵抗がある人
- 口元の見た目を変えず、歯科矯正を受けたい人
- 職業柄、矯正装置が目立つのを避けたい人
- 矯正装置を気にせず、歯の手入れをしたい人
- 矯正中でも好きな食べ物をがまんしたくない人
- 歯科矯正はしたいが、成功するか不安な人
- 矯正後の仕上がりが事前に気になる人
- 矯正中の痛みや発音障害のリスクが心配な人
- 歯型をとるのが苦手な人
- 金属アレルギーの人や、アレルギーではないが金属を口に入れることに抵抗がある人
症状によって、インビザラインでは矯正できないケースもありますが、歯並びで悩んでいる人は一度クリニックに相談することをおすすめします。
まとめ
今回は、インビザライン矯正におけるメリット・デメリットや費用の相場、クリニックの選び方などを詳しく紹介しました。
インビザライン矯正は利点の多い歯科矯正方法ですが、費用もそれなりにかかり、長引くほど負担のかかる治療法です。
歯科矯正は、自分に合った方法で治療が受けられるかが大事なポイントとなるため、クリニック選びは慎重に行いましょう。
静岡鉄道音羽町駅から徒歩1分の場所に位置する音羽歯科クリニックでは、インビザラインを利用した安心・安全な矯正治療を提供しています。
インビザライン認定医が在籍していて、軽度〜中等度の不正咬合にも専門性の高い治療で対応可能です。
また、3Dデジタル口腔内スキャナーの導入により、はじめての患者様にも丁寧で分かりやすい説明をし、最適な治療をプランニングします。
インビザライン矯正に加え、インプラントやデンタルエステを考慮したプランニングで、より歯を美しくしたい人におすすめです。
歯科矯正を考えている人、インビザライン矯正を受けたいけれど不安がある人は、ぜひ一度、音羽歯科クリニックまでご相談ください。