音羽歯科クリニックの矯正歯科について

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インビザラインは、目立たず快適に歯並びを整えられる矯正治療として人気ですが、1日20〜22時間の装着が必要とされています。
しかし、仕事やイベント、体調不良などで、やむを得ず半日以上外してしまう場面もあるかもしれません。
インビザラインを長時間外すと治療にどのような影響があるのか、心配になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インビザラインを半日外した場合に起こりうるリスクとその対処法、装着時間を守るための工夫について詳しく解説します。
「つい長時間外してしまった」「これからイベントで外す予定がある」という方は、ぜひ参考にしてください。
音羽歯科クリニックの矯正歯科について


インビザラインを長時間外すと、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
ここでは、半日以上外してしまった場合に起こりうる主なトラブルを3つの視点から解説します。
インビザラインのマウスピースを外している時間が長くなると、せっかく動いた歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きやすくなります。
インビザラインは、弱い力を長時間かけて少しずつ歯を動かす仕組みです。装着を中断すると歯を支える組織が安定せず、元の位置に戻る力が働きます。
とくに治療初期や新しいマウスピースに切り替えた直後は、歯がまだ動き始めた段階で固定も不安定なため、わずかな時間でも後戻りが起こりやすくなります。
後戻りを防ぐためにも、装着を中断する時間は最小限に抑える意識が大切です。
インビザラインのマウスピースを半日以上外したままにすると、再装着時にマウスピースが合わなくなる可能性があります。
マウスピースの圧力が長時間かからないことで歯がわずかに動き、設計された歯の位置とズレが生じるためです。その結果、装着しようとしてもきつく感じたり、うまくはまらなかったりすることがあります。
合わないまま無理に装着を続けると、マウスピースの変形や破損につながる恐れもあります。違和感がある場合は無理に使わず、早めに歯科医へ相談しましょう。
インビザラインの装着時間が不足すると、歯が計画どおりに動かず、治療スケジュールに遅れが出る可能性があります。
インビザラインのマウスピースは、毎日少しずつ歯に力をかけ続けることで歯列を整えるよう設計されているからです。
装着不足が続いた結果、次のマウスピースが合わなくなり、マウスピースの再作成や治療計画の見直しが必要となることがあります。
インビザラインの治療計画は「食事と歯磨きのとき以外は常時装着すること」を前提に作成されています。
インビザラインは「装着している間だけ」歯に力を加える仕組みだからです。そのため、装着時間が短くなるほど歯の移動量も減少します。
2018年に行われたオハイオ州立大学の研究では、インビザラインを1日12時間・17時間・22時間装着するグループで歯の動きを比較したところ、装着時間が短いほど治療効果が落ちることが示されました(※1)。
インビザラインの開発元であるアライン・テクノロジー社も、「1日20〜22時間の装着が最良の結果を得るための目安」と公式に案内しています(※2)。
1日20時間を下回る装着が続くと計画通りに歯が動かず、マウスピースの再作成や治療期間の延長が必要になることもあります。
食後や歯磨き後は速やかに装着し、1日20〜22時間の装着を継続できるよう心がけましょう。

インビザラインを半日以上外したままにしてしまった場合は、可能な限り早く再装着し、装置のフィット感を確認することが第一です。
長時間の未装着によって歯がわずかに動いている可能性があり、そのまま放置すると後戻りやマウスピースの不適合につながります。
一度の装着中断で必ず影響が出るとは限りませんが、再装着時にきつさや浮き感がある場合は慎重に様子を見ましょう。無理に押し込んで装着すると、歯や歯茎に負担がかかり、痛みや違和感の原因になることがあります。
たとえ装着できたとしても、歯の動きが治療計画とずれている可能性があるため、次回の通院時には必ず担当医に伝えてください。

やむを得ない理由でインビザラインを長時間外さなければならない場面もあるかと思います。ここではよくあるケース別に、具体的な対処法をご紹介します。
大切な予定がある場合は、イベント当日を「マウスピースの交換直前」に設定すると治療への影響を抑えやすくなります。
インビザラインは新しいマウスピースに交換した直後が、最も歯が大きく動くタイミングです。
一方で、次のマウスピースに交換する直前は歯の動きが落ち着いており、装着時間を一時的に調整しやすくなります。
イベントの予定が決まり次第、担当医に相談し、交換日を前後にずらすなど、治療とイベントが両立できるようスケジュールを調整してもらいましょう。
仕事の会食や外出先でやむを得ずインビザラインを外す場合は、前後の時間で装着時間を確保することが大切です。
インビザラインは1日20〜22時間の装着が前提となっているため、一時的に外しても、前後でしっかり装着すれば影響を抑えられます。
たとえば、会食の前に多めに装着時間を確保しておいたり、翌日以降に意識的に長めに装着したりといった対応が有効です。
食事や会話が終わり次第、できるだけ早くマウスピースを再装着する習慣をつけましょう。
マウスピースが口内炎や歯肉炎の患部に当たって痛みを感じる場合や、入院・外傷などで装着が困難な場合には、無理をせず一度使用を中断することが大切です。
まずは十分に回復することを最優先にし、回復後にできる限り早く再装着するよう心がけましょう。中断期間が短ければ、回復後に問題なく再装着できる場合も多いです。
もし再装着時にマウスピースが入らない、違和感が強いなどの問題がある場合は、自己判断せず、すぐに歯科医へ連絡して指示を仰いでください。
マウスピースを無くした場合や、壊してしまった場合は、無理に装着を続けようとせず、すぐに歯科医院へ連絡することが大切です。
割れたマウスピースを無理に使用すると、歯や歯茎を傷つけるおそれがあり、歯列への圧力も不均一になるため、治療に悪影響を及ぼす可能性があります。
外出先で紛失した場合でも、できるだけ早く歯科医院に連絡し、次の対応(再作成・調整など)を確認しましょう。
予備のマウスピースが手元にある場合は、医師の指示に従って、前のステップに戻すなどの一時対応を行うことがあります。
どのように進めるかは歯の動きや現在の段階によって異なるため、自己判断は避け、まずは歯科医院に相談して最適な対応を確認しましょう。

インビザラインは1日20〜22時間の装着が前提となっており、装着時間が不足すると治療の効果が薄れてしまいます。
治療を予定通りに進めるためには、日常生活の中で装着時間を確保する工夫が欠かせません。
ここでは、装着忘れを防ぎ、無理なく習慣化できる具体的な方法を紹介します。
治療を計画通りに進めるためには、マウスピースを長時間外したままにならないように、日常の中で装着を意識できる工夫を取り入れましょう。
装着忘れを防ぐには、スマートフォンのアラームやリマインダー機能を活用するのがおすすめです。
たとえば、「昼食後30分」「帰宅後すぐ」など、自分が外しがちな時間帯に合わせて通知を設定しておけば、自然と装着を意識できます。
特定の時間に通知があるだけで、装着の習慣が身につきやすくなり、治療の遅れも防げます。
インビザラインの装着時間をしっかり守るためには、歯ブラシセットとマウスピースケースを常に携帯することがポイントです。
外出中は「食後にすぐ歯が磨けない」「ケースがなくて一時的にティッシュで包んでしまう」などの状況が起こりがちです。こうした場面で再装着が遅れると、装着時間の不足につながってしまいます。
あらかじめ携帯用の歯ブラシや小型の洗口液、マウスピースケースをバッグに入れておけば、どこでもスムーズに歯磨きと再装着ができ、装着習慣を維持しやすくなります。
マウスピースを外したあとは、できるだけ早く再装着する習慣を身につけることが大切です。
インビザラインは装着している時間のみ力が加わる仕組みのため、外したままの時間が長いと、歯の移動が遅れやすくなります。
とくに食後や会話のあとに「少しだけ…」と後回しにしているうちに、装着を忘れてしまうケースも少なくありません。
たとえば、「食べ終えたらすぐ洗面所に行って再装着する」といった行動をルール化することで、無意識の装着忘れを防げます。
インビザラインの装着を忘れず続けるためには、家族や職場の人に協力をお願いするのも一つの方法です。
家族や同僚に伝えておくことで、装着を後回しにしそうな場面で声をかけてもらえ、装着忘れの防止に役立ちます。
また、会食の場や職場などでマウスピースの着脱が必要なときも、周囲に事情を理解してもらっていれば、恥ずかしさや気まずさを感じずに行動しやすくなります。

インビザラインは、基本的に食事の際には外す必要があります。
マウスピースをつけたまま食べると、圧力でマウスピースが変形・破損する可能性があるうえ、内部に食べかすが入り込んで虫歯や歯周病のリスクが高まるためです。
とくに粘着性のある食べ物や硬い食品は、マウスピースに強いダメージを与える恐れがあります。
また、飲み物についても基本的には水のみが推奨されています。糖分や着色料、熱によってマウスピースが傷む原因になるためです。
装置の破損やトラブルを防ぐためにも、飲食の際は必ず取り外し、食後は歯磨きをしてから再装着するよう心がけましょう。
インビザラインは、目立ちにくく取り外しもできる便利な矯正方法ですが、装着時間が不足すると歯の動きが遅れ、治療計画に影響を及ぼすことがあります。
スムーズに治療を進めるには、毎日20~22時間の装着を守り、外した後はできるだけ早く再装着することが大切です。
万が一、「半日以上外してしまった」「装着できない状況があった」といった場合も、自己判断せず、できるだけ早めに担当医に相談しましょう。
音羽歯科クリニックでは、患者様のライフスタイルに寄り添った矯正治療をご提案し、治療中の不安やトラブルにも丁寧に対応しています。
目立たないマウスピース矯正「インビザライン」にも対応しており、子どもから大人まで、年代や症状に合わせた治療プランをご案内可能です。
装着時間が不安な方、矯正治療を始めるか悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。

