梅干の効用
Kranke Bさんの質問「梅干の効用って何???」
『先生!!梅干ってどんな効果が有るのですか??』
2月頃綺麗に咲いて、冬の殺伐とした気持ちをなごましてくれた梅の花も散り、今はその木に梅の実が大きく成長してきました。
どうやらBさんは、この梅の実で梅干を毎年作っている様ですよ。
この梅の実には、太古の昔から大変健康に良い効果が有るのだよ。
身体に必要なクエン酸・リンゴ酸・ピクリン酸などの有機酸、カルシウム・リン・カリウムなどのミネラル、カロテン ( ビタミンA )・ビタミンB1・B2・Cを含みまさに『医者いらず』の名を欲しいままにして来た。
この強い酸(すっぱい梅干でPH2.0)の力で数年前、はやった病原性大腸菌(O-157菌)もいちころの強い殺菌・抗菌作用が有る。
この力を借りて弁当に梅干を入れる事により食中毒予防・腐敗防止に一役買っているよ。
クエン酸は、糖の代謝を活発にし、疲労物質の乳酸を燃やしてエネルギーに変える働きが有る。(これをクエン酸回路なんて呼んじゃうよ。)
だから疲労回復に役立つ。
ピクリン酸は、肝臓を活性化させるので、二日酔い防止に良いよなぁ。
さらに良いのは、血管の老化防止作用とウイルスやがん細胞を取り込んで破壊する自衛官(マクロファージって呼ぶ。)を元気にさせる作用も有る。
何より良いのは、唾液の分泌が盛んになる事。
唾液中には、でんぷんの分解に欠かせないアミラーゼ、身体をぐんと若返らせるホルモン(パロチン)、発癌物質の毒性を抑える作用だって有る。
これは有り難いよなぁ。
朝一つの梅干を食べると良いぞ。
高血圧症の人は、梅干にはナトリウムが多いので、梅肉エキスで摂るか、梅酒が良いよ。
梅酒には、梅の良い成分がアルコールに溶け出て特にカリウムがワイン・ビールについで多いのだよ。
カリウムは、体内に入ったナトリウムを追い出す作用があるよ。