糖尿病は食べ物より運動で予防する
糖尿病とはどうして起こるのかを考えてみようね。
糖尿病は、肥満者だけに起こる病気ではない。
ストレスがかかると体の中ではどういう事が起こっているかと言うと副腎皮質からコルチゾンというホルモンが分泌される。
『コルチゾル』とは、ストレス時に出るステロイドホルモンの一つで血糖値を高める作用・抗炎症作用がある。
もちろん炎症が強い時にステロイドとして点滴で使われることもあるが、副作用はそうとう強い。
血糖値が上がると膵臓から出るインスリンたけでは血液中の糖を抑えきれなくなって糖尿病が現れるのだねぇ。
以前糖尿病には、1型と2型が有る事は、話した。
1型は、インスリンが膵臓からまったく出ない状態で2型は、インスリンは出ているのだが出方が遅く『インスリン抵抗性』が高い状態なのね。
『インスリン抵抗性』とは、脳のエネルギー源はブドウ糖以外使えない。
もし食事等でブドウ糖の摂取が十分でないと、脳がブドウ糖を欲しがる為体の細胞がブドウ糖を使えない状態にしてしまう。
つまりインスリンに反応しない状態にする。
この事をインスリン抵抗性が有ると呼ぶのだね。
ここで注目したいのは、筋肉だけは運動する事によりインスリンが出なくてもある程度のブドウ糖を筋肉細胞に取り込める事が分かって来た。
肥満者が糖尿病になり易い理由は、肥満になると脂肪細胞からインスリンの働きを高める『アディポネクチン』と言う物質が出にくくなる事とインスリンを出しにくくする『レジスチン』『TNF-α』などを出すからだと言われている。
最近の研究で太っていても運動をすれば糖尿病になりにくい事が分かって来た。
2000年のテキサス大学の研究で考察されていた事は、運動をしている人が糖尿病になる率は年間1000人あたり2人弱なのに対し運動をしない人の糖尿病発生率は6人位と言う。
つまり運動をしない人は、する人に比べ糖尿病発生率が3倍になると言う事ね。
もう一つフィンランドの研究の考察によると55歳前後の男女の糖尿病になる危険率を調べた文献を紹介する。
1週間に1時間以下しか運動をしない人の糖尿病危険率を1とするとこれに比べ1時間以上2時間半以内の運動を心掛ける人の糖尿病危険率は、3/5になる。
さらに週に2時間半以上の運動をする人の危険率は、1/2に下がると言う。
実に面白い考察は、1週間に1時間以下しか歩かない人に比べ2時間半以下歩く人の糖尿病危険率も1/2になる。
週2時間半以上歩く人の危険率は、3/10にまで下がると言う。
つまりこの事実に対して『テニス・水泳などジムに行って特別に運動しなくても歩行だけで十分糖尿病の予防になる。』と浜松医科大学名誉教授高田明和先生は言う。
高田明和先生は、ニューヨーク州立大学助教授を務められその後に浜松医科大学生理学教授になられた。
欧米では生活習慣病つまりメタボリック・シンドロームとは、運動をしない生活習慣から起こる病気と言われているのね。
少し最近太って来たかなぁと思ったら歩く事が一番良いと言う事だね。
カロリー制限も大事だけれどあれが食べれない、これもダメと言うストレスが『コルチゾル』を出させるのだねぇ。
このホルモンが血糖値を上げるので逆効果になってしまう。
食べたい物は、食べて幸福感を味わう事がストレスを抑える為にも繋がるのかな。
ただし油物は、控えぎみにね。
その後の散歩が大事だと言う事だよなぁ。
夜に散歩ができない場合は、昼食に食べたい物を食べてその後のショッピングはどうだろう???
それは歩く事が苦にならないだろうね。
まぁ、食べ物の摂取を減らしても運動をしなければ糖尿病を防ぐ事は難しいと言う事なのね。