『手足口病』って、何?
『口唇ヘルペス』については、以前書き込みしたが、その後『手足口病』について聞かれたので話してみるね。
これもウイルスによる感染で『コクサッキー・ウイルス』が原因となっている。
このウイルスに感染してから3日から5日程度(潜伏期)で手の平、足の裏、お口の中に水泡ができるのでこの病名ができたのね。特に乳幼児・幼児に出る事がほとんどだが、たまに成人にも出る事もある。
流行時期が夏に来るのであせも(汗疹)と誤診する事もある。
感染経路は、感染者の鼻や咽頭からの分泌物や便に触れる事による接触感染や空気中のウイルスを吸う事による飛沫感染があるので手洗いとうがいが一番大切な事なのだね。
症状としては、まず最初に発熱・咽頭痛が出る。1日から2日後に手の平・足裏・ひざ裏・臀部に痛みを伴う水泡性丘疹を発症する。この時期にはお口の中にも水泡ができて来る。この症状は7日から10日は続く。
大抵は7日から10日あたりから症状が軽くなり自然に治癒していく物なのね。但し、たまに高熱が続くと脳や骨髄系にウイルスが入り急性髄膜炎や急性脳炎を起こし危険な状態に陥る事も有るので頭痛・吐き気などの中枢神経系の症状が出たら専門医に診察してもらう必要がある。
従って手足口病の為の特別な治療法はなく消化の良い物を食べて休養していれば体の中に抗体ができて自然治癒していく。お口の中にできた水泡がはじけて美味しい物が食べれない時は、トローチ・口内炎軟膏・レーザー治療などの対症療法で身体に栄養を補給出来る様に援護する事はできる。
子供さんはとかく家の中で飛び回って休もうとしないので抗体ができるまでは自宅で安静にして体力が回復するのを待つのが良い。
国立感染症研究所の2013年発表によると全国約3000小児科定点医療機関での累計患者数が今年になって13万人を超えたと言う。これは過去10年間で最大の流行だった2011年に次いで多いそうだ。
また県内総患者数は、7月22日より28日の1週間での定点医療機関89施設の総患者数は960人で全都道府県中で9番目に多いと言う。
夏にこのウイルスはピークになりこれからは減って来るが、どんな時でも手洗いとうがいは必要だね。