コラム
2026年5月14日『認知症と家族の会』で出た質問
『口腔ケアで認知症は治りますか???』 『口腔ケアで認知症そのものが改善する』と断定できる強い論文は、現時点ではまだ限定的です。しかし口腔ケア・咀嚼機能・歯周病管理が認知機能低下の予防や進行抑制に関係するという論文・レビューはかなり増えています。
■ 現在の医学的整理(重要)
■ ① はっきりしていること
● 口腔状態が悪いと
- 認知症リスク↑
- 認知機能低下↑
- 要介護化↑
これは多くの研究で支持されています。
■ ② 関係が深いと考えられているもの
- 歯周病
- 歯の喪失
- 咀嚼低下
- 低栄養
- 口腔機能低下
■ ③ 特に注目されている機序
● 歯周病による慢性炎症
→ 炎症物質が脳へ影響
● 咀嚼低下
→ 脳刺激低下・脳血流低下
● 低栄養
→ 認知機能低下
「口腔ケアで認知症が治る、とはまだ言えません」
しかし
👉
「口腔状態を良く保つことで、認知機能低下の予防や進行抑制に役立つ可能性が高い」
これは多くの研究で示されています。
■ 日本歯科系レビュー
認知機能と口腔健康の関連について
近年レビュー論文が増えています。
特に
- 歯周病
- 歯数減少
- 咀嚼機能低下
との関連は強く示唆されています。
👉
「脳と口はつながっています」
例えば
- よく噛む
→ 脳への刺激 - 口が清潔
→ 炎症減少 - 食べられる
→ 栄養改善
👉
結果として
認知機能維持に良い影響が期待される
👉
「歯科は認知症を“治す”医療ではないが、
“悪化を防ぎ、生活を支える”医療です」
■ 実はエビデンスが強いもの
口腔ケアで特に強いのは
👉 誤嚥性肺炎予防 です
これはかなりエビデンスがあります。
👉
「口を守ることは、脳を守ることにもつながる可能性があります」
『結論』
歯科医学は「認知症を治すための医学ではなく、
その人らしく生きる力を守るために口腔ケアが大事」だと思う。

