矯正歯科の選び方13のポイント!失敗しないためには?認定医・専門医の違いも解説
矯正歯科を選ぶにあたり「どうやって矯正歯科を選べばいいの?」「矯正歯科選びでチェックすべきポイントは?」など、疑問をお持ちの方は多いです。
矯正治療を提供する歯科医院は数多くありますが、治療の仕上がりは歯科医師の知識や技術によって大きく変わってきます。
矯正治療で失敗は後悔をしないためには、歯科医院選びが非常に重要です。
そこでこの記事では、矯正歯科選びの際に必ずチェックしておきたいポイントを詳しく解説します。
ぜひ記事を最後までチェックして、安心して通い続けられる矯正歯科選びにつなげてみてください。
矯正歯科とは?
矯正歯科は、歯並びや噛み合わせの改善を専門とする歯科治療の分野の一つです。
矯正歯科では、主に歯列矯正装置を使用して、歯の位置を正しく調整し、美しい歯並びと機能的な噛み合わせに改善します。
歯並びや噛み合わせに乱れがあると、しっかり噛めない(咀嚼機能障害)、虫歯や歯周病リスクの上昇、顔や口元の歪み、顎関節症のリスクが高くなるなど数多くのデメリットがあります。
また、歯並びは見た目のコンプレックスとなってしまうことも少なくないため、気になる歯並びがあれば一度矯正歯科で相談してみるのがおすすめです。
一般歯科や審美歯科との違い
一般歯科は、虫歯や歯周病の治療、親知らずの抜歯、歯のクリーニングなど口腔全般の健康を維持するための治療を行う分野です。
歯の健康を守るための定期検診や予防歯科を行うのも一般歯科で、矯正歯科よりも幅広い分野の治療に対応しています。
審美歯科や美容歯科と呼ばれる分野は、歯並びや歯の形、色など見た目をより美しくすることに焦点を当てていることが特徴です。
ホワイトニングやラミネートベニアの装着、セラミックで歯の形や色を整える治療など、美しい笑顔を手に入れるための施術が中心で、短期間で治療が終わるケースも多くあります。
矯正歯科医院選びで重要な「認定医」とは?
矯正治療を受ける歯科医院を選ぶ際にチェックしておきたいのが、矯正の「認定医」がいるかどうかという点です。
認定医とは、日本矯正歯科学会によって矯正治療の知識や経験、技術の認定を受けた歯科医師のことです。
認定医はさまざまな条件をクリアしなければ取得できないため、矯正治療を受ける歯科医院を選ぶ際の判断基準として役立てられるでしょう。
認定医を選んだ方がいい理由
矯正治療を受ける場合は、認定医もしくは指導医や臨床指導医(専門医)が在籍する歯科医院を選ぶのがおすすめです。
認定医は矯正歯科医師としての基本的な資格ともいわれ、一定以上の知識と技術を持った歯科医師であると判断できます。
認定医の資格を持った歯科医師が在籍しているかどうかは歯科医院の公式ホームページに掲載されているため、矯正歯科選びの際はチェックしてみましょう。
矯正歯科の選び方!重視したい13のポイント
一般的に矯正治療は、1〜3年など年単位で歯科医院に通い続ける必要があります。長期間しっかりと通い続けるためには、矯正歯科選びが重要です。
矯正歯科を探す際は、以下のポイントを確認しましょう。
- 認定医が在籍しているか
- 矯正治療のための検査設備が整っているか
- 複数の矯正方法を取り扱っているか
- 治療費用や治療期間を明確に提示してくれるか
- 治療計画や治療内容は明瞭か
- メリットだけでなくデメリットも十分説明してくれるか
- 矯正中のトラブル・アフターケア対応は十分か
- 保定期間を重視しているか
- コミュニケーションが取れるか、相性はいいか
- 矯正治療の症例数は豊富か
- 無理なく通い続けられるか
- 待ち時間が長すぎないか
- 不要な検査をしないか
ここからは、それぞれの項目について詳しく解説します。ぜひ最後までチェックして、自分にぴったりの矯正歯科を見つけてみてください。
1:認定医が在籍しているか
矯正歯科を選ぶ際はまず、認定医が在籍しているかどうかをチェックしましょう。
すでにご紹介の通り、認定医であることは矯正治療について一定の教育とトレーニングを受け、高い技術と知識を有することの証拠でもあります。
矯正治療は長期間にわたることが多いですが、信頼できる認定医以上が在籍する歯科医院であれば、安心して治療を続けられるでしょう。
2:矯正治療のための検査設備が整っているか
矯正治療を成功させるためには、精確な診断が欠かせません。そのため、矯正治療のための検査設備が整っているかどうかも重要なポイントです。
代表的なものが、矯正治療に不可欠な特別なレントゲンの「セファロ」です。
セファロによる顔や頭部のX線写真は精密な診断と治療計画の立案に欠かせず、セファロがなければ本格的な矯正治療は難しいともいわれます。
精度の高い治療を実現できる設備が整っているか、必ず事前に確認しておきましょう。
3:複数の矯正方法を取り扱っているか
取り扱っている矯正治療の種類もチェックしておきましょう。
矯正治療にはさまざまな方法があり、患者さん一人ひとりの歯並び・噛み合わせの状態やニーズ、ライフスタイルに合った方法を選ぶことが非常に重要です。
近年はインビザラインのような透明で目立たないマウスピース型の矯正装置が人気を集めていますが、重度の不正咬合の場合や複数本の抜歯が必要な場合など、マウスピースでの矯正が難しいケースもあります。
マウスピース単体での治療が難しい場合はワイヤー矯正を併用するケースや、ワイヤー矯正のみで治療した方がいいケースもあるため、複数の矯正方法の選択肢の中から適したものを提案してくれる歯科医院を選びましょう。
4:治療費用や治療期間を明確に提示してくれるか
症例や治療範囲によっても異なりますが、矯正治療は費用や期間が長期にわたることが多く、平均して1〜3年ほどかかります。
安心して通い続けられるよう、治療費用や治療期間を明確に提示してくれる歯科医院を選ぶことも重要です。
矯正治療の支払いシステムは歯科医院によって違いがあり、大きく分けると「トータルフィー制(総額制)」「処置別払い制」の2種類があります。
- トータルフィー制(総額制)……治療開始前に費用総額の見積もりを出してもらい、矯正治療にかかるすべての料金を事前に全額支払う
- 処置別払い制……矯正装置代や調整料、再診料、保定装置代など料金が発生したときに都度支払う
いずれの支払いシステムの場合も、トータルでいくらくらいになるか、費用内訳はどのようになっているかを明確に提示してもらうことが大切です。
5:治療計画や治療内容は明瞭か
治療計画や治療内容が明瞭であることは、矯正治療を受ける上で非常に重要です。
歯科医師自身が治療計画や治療内容を理解していても、患者さんがしっかり内容を理解できているとは限りません。
- どのような症状か、お口の状態
- 治療で目指す理想の仕上がり
- どのような治療をするか
- 治療期間はどのくらいかかるか
- 治療にはどのようなリスクがあるか など
矯正治療を成功させるためには、上記のように治療計画について詳しく説明し、患者さんが納得した上で治療を進める必要があります。
治療計画が曖昧であったり、質問してもきちんと答えてくれないようであれば、その歯科医院は避けた方がいいでしょう。
6:メリットだけでなくデメリットも十分説明してくれるか
矯正治療には多くのメリットがありますが、同時にデメリットやリスクも存在します。
信頼できる歯科医師であれば、治療の良い面だけでなく、予想される問題やリスクについても十分に説明してくれるはずです。
例えば、矯正治療では抜歯が必要なケースがあり、治療期間も長期間になる傾向があります。また、痛みや違和感を感じる場面もあるでしょう。
メリットばかりを並べるのではなく、デメリットやリスクについても丁寧に説明した上で、対処法や快適に矯正治療を続けるコツなどをアドバイスしてくれる歯科医師であれば、安心して治療を任せられます。
7:矯正中のトラブル・アフターケア対応は十分か
矯正治療中には、痛みやお口の中の違和感、矯正装置が外れてしまうなどの不具合やトラブルが起こることもあります。
トラブルや困ったことが起こったときに、迅速かつ適切に対応してくれる歯科医院であれば、治療に大きな支障が出ることを避けられます。
アフターケアやトラブル対応がしっかりしているかに加えて、予約の取りやすさや、相談しやすい雰囲気であるかも確認しておくといいでしょう。
8:保定期間を重視しているか
矯正治療は歯をきれいに並べて終わりではなく、歯の後戻りを防ぐためにリテーナーを装着する「保定期間」があります。
しっかり保定期間に歯を固定しないとせっかく整えた歯並びが乱れてしまい、再治療が必要な状況になりかねません。
保定期間は歯を動かす矯正期間と同じくらい大切だと言われているため、保定期間を重視している歯科医院を選びましょう。
9:コミュニケーションが取れるか、相性はいいか
矯正治療は長期間にわたるため、担当する歯科医師との相性やコミュニケーションも非常に大切です。
豊富な知識や高い技術を持った歯科医師であっても、コミュニケーションがうまく取れていなければ患者さんは不安を感じたり、後悔につながったりしてしまう可能性があります。
反対に、歯科医師との信頼関係が築けていれば、治療に対する不安が軽減され、モチベーションを保ったまま矯正治療を続けられるでしょう。
矯正治療は無料相談やカウンセリングを行っているところも多いため、一度相談してみるのもおすすめです。
10:矯正治療の症例数は豊富か
矯正治療は専門性の高い分野であるため、矯正治療の経験が豊富な歯科医院を選ぶことも重要です。
治療実績が豊富な歯科医院や歯科医師は、さまざまな状況に対応できる技術と知識を持っていると考えられます。
歯科医院の口コミや評判をチェックするほか、歯科医院によっては過去の症例やこれまでの実績を掲載しているところもあるためチェックしてみるといいでしょう。
11:無理なく通い続けられるか
矯正治療は定期的な通院が必要なため、無理なく通い続けられるかどうかも重視したいポイントです。
矯正方法にもよりますが、治療中は矯正装置の調整や定期検診のために1〜3ヶ月に一度ほど歯科医院に通う必要があります。
通いにくいと通院の負担が大きくなってしまうため、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- アクセスのしやすさ
- 診療日・診療時間
- 駐車場の有無
仕事や学校の帰りに通うのか、休日に通うのかなど自分のライフスタイルも考慮しながら選びましょう。
12:待ち時間が長すぎないか
通院時の待ち時間が長すぎないかどうかも、チェックしておきたいポイントです。
調整日の治療は約30〜1時間ほどが目安ですが、これに加えて待ち時間が長くなると患者さんの負担は大きくなってしまいます。
無駄な時間を過ごすことなくスムーズに矯正治療を受けるためにも、予約制の採用など待ち時間が少なくなるよう配慮している歯科医院を選ぶといいでしょう。
13:不要な検査をしないか
不要な検査をすると無駄な検査費用がかかり、患者さんの負担になってしまいます。
症例によって必要な検査は異なるため、患者さん一人ひとりをしっかり見て、必要な検査のみを行ってくれる歯科医院を選びましょう。
矯正歯科を選ぶときのよくある質問
ここでは、歯科医院を選ぶときのよくある質問について見ていきましょう。
Q:カウンセリング時に聞いた方がいいことや持ち物は?
矯正歯科のカウンセリングで聞いた方が良いことや、伝えておきたいこととしては、以下のような点があります。
- 自分の歯並びや口元で気になる点
- 矯正治療でどのような歯並びになりたいか
- 想定している矯正治療の予算・期間
- これまでかかった病気
- 抜歯経験や顎関節の痛みはあるか など
持ち物は、「保険証」など身分が証明できるものがあると安心です。
また、歯科医院によってはカウンセリング費用がかかるところもあるため、事前に確認しておくと安心です。
Q:認定医と臨床指導医や指導医の違いは?
日本矯正歯科学会には、「認定医」「臨床指導医(旧:専門医)」「指導医」の資格があります。
認定医とは矯正治療について一定以上の知識や技術を持つ証のことで、認定医となるためにはいくつもの条件を満たさなければなりません。
臨床指導医(旧:専門医)は、認定医の中でも特に高い技術や経験を持つ歯科医師に与えられる資格です。
指導医は臨床指導医とはまた別の研修医を指導・監督するための資格で、患者さんにとっては直接関係はない資格ともいえます。
したがって矯正歯科選びの際は、認定医もしくは臨床指導医が在籍するところを選ぶといいでしょう。
まとめ
矯正治療は、歯科医師の知識や経験が仕上がりを大きく左右する治療です。矯正歯科を選ぶときは、認定医以上が在籍する歯科医院を選びましょう。
また、資格のほかにも検査設備や複数の矯正方法を取り扱っているか、治療計画や説明は明瞭か、トラブル対応、歯科医師との相性なども重視したいポイントです。
矯正治療は年単位の期間がかかるため、いくつものポイントをチェックして信頼できる歯科医院を選びましょう。
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