口は病気のみえる窓
むし歯を悪化させたまま放っておくと、やがて身体の他の器官の病気の原因となって、全身に症状があらわれることがあります。これを、歯性病巣感染(しせいぴょうそうかんせん)といいます。
人間の身体の各器官は、すべて、動脈や静脈、神経によってつながりあい、影響しあっています。もちろん歯も例外でなく、1本1本細い動脈や静脈、神経で全身とつながっています。そのため、むし歯がひどくなって歯槽骨にウミがたまるようになると、ぱい菌や感染物質が血液の流れに混じって身体中に運ばれます。非常に健康なときには異常は起こりませんが、身体の抵抗力が衰えていると、感染物質やばい菌のためにその器菅が冒されてしまいます。
このようにして、心臓病や腎臓病の何パーセントかは、歯の病気を原因としており、肝臓の機能障害や急性の関節リウマチなども、むし歯が原因で起こることがあります。