アスタキサンチンについて
『アスタキサンチンを毎日のみ始めて3ヶ月目から少しスリムになったんじゃないとみなに言われた。』と言うkrenke kさんの質問に答えたのね。
糖尿病予防とアスタキサンチン!!!
糖・脂質代謝が悪化するとメタボリック・シンドロームや糖尿病が増える。
さらに進むと動脈硬化・糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症など糖尿病合併症のリスクが増大するのね。
これを予防するには、適度な運動とカロリー制限が大切で有る事は、言うまでもない。
それに加え、以前抗酸化作用の強い食品素材としてアスタキサンチンを紹介したけれど、今回は糖尿病を予防する為に使うと効果が有る事を示す研究が有ったので、紹介するね。
『アスタキサンチンの糖尿病に対する先制医療』
先制医療とは、軍事用語のPreemptiveAttack【やられる前に攻撃する】と言う事から取った言葉で糖尿病の各段階におけるアスタキサンチンの効果を次に示す。
(1)肥満(体脂肪蓄積)を予防・改善する作用について
1-1:マウスにおける運動とアスタキサンチン摂取による内臓脂肪減少効果
《普通食・運動なし》《普通食・運動あり》
《アスタキサンチン食・運動あり》の3グループのマウスを4週間飼育後内臓脂肪量を測定した。
運動だけでも内臓脂肪は減少したがアスタキサンチン食に運動を追加すると、さらに効率よく内臓脂肪が減少した。
(AoiW,etal.,BBRC,366,892-897,2008より)
1-2:メタボリック・シンドロームにおける脂肪細胞肥大抑制効果
肥満とは、脂肪細胞の増大する事と言われる。
メタボリック・シンドローム・ラットにアスタキサンチン50mg/kgを22週間経口投与した所、脂肪細胞の肥大が抑えられた。
(HusseinG,etal.,LifeSci.,80,522,2007より)
1-3:運動とアスタキサンチン摂取による体脂肪率減少効果
30名の女性を2つのグループに分け、アスタキサンチン・カプセル(1日12mg)と対照カプセル(アスタキサンチンを含まないカプセル)を摂取してもらい週3回40分間のウォーキングをしてもらった。
結果、アスタキサンチン摂取グループは、スタート時と比べ平均体脂肪率が1%低下した。
(深間内ら、FoodStyle21,October2007,Vol.11,No.10,p1-4より)
(2)インスリン抵抗性を改選する
メタボリック・シンドローム・モデルのラットにインスリンを投与して計時的に血糖を測定した所、アスタキサンチン投与群は、60分移行に健常ラット群並みに血糖が降下し、インスリン抵抗性(耐糖能傷害)の改善が認められた。
(HusseinG,etal.,LifeSci.,80,522,2007より)
(3)脂質異常を改善(二重盲検)
アスタキサンチン1日12mgを15人に12週間摂取してもらった。
摂取前後で比べた所、血中善玉コレステロール値の増加と血中中性脂肪の低下が確認された。
(東京慈恵医大・吉田ら、日本臨床栄養学会:2008より)
(4)糖尿病を予防・改善する
メタボリック・シンドロームの男女(22~65歳)がアスタキサンチン16mg/日を3ヶ月間摂取した所、HbA1cが有意に低下した。
(5)糖尿病合併症を予防する
《尿中微量アルブミン検査》をすると糖尿病腎症の早期発見に繋がるが、糖尿病モデルマウスにアスタキサンチンを投与した所尿中アルブミン漏出が抑制された。
(NaitoY,etal.,BioFactors20:49,2004より)
まぁ、飽食の現代人には、糖尿病で悩んでいる人が大変多く見受けられる。
1型糖尿病は、インシュリン注射で対応するが2型糖尿病に関しては、食事指導と運動でなんら普通人と同じ様な生活が送れる。
ここにアスタキサンチンを加えるとかなりの『糖尿病予防効果』が上がるのね。
これを利用しない手はないよなぁ。