認知症と家族の会 高齢者の栄養指導シリ-ズ⑥
『納豆の効用』
納豆は「毎日少量を続ける」ことで、多くの健康効果が期待できる日本を代表する発酵食品です。高齢者への栄養指導でも、とても勧めやすい食品です。
納豆の主な効用
① 良質なたんぱく質
1パック(約45g)で約7〜8gのたんぱく質が摂れます。
- 筋肉を維持する
- サルコペニア予防
- 傷の治癒を助ける
- 免疫力の維持
高齢者では毎食たんぱく質を摂ることが重要です。
② 骨を丈夫にする
納豆には
- ビタミンK₂(非常に豊富)
- カルシウム
- マグネシウム
が含まれています。
ビタミンK₂はカルシウムを骨へ取り込みやすくし、骨粗しょう症予防に役立ちます。
③ 腸内環境を整える
納豆菌は非常に強い菌で、
- 善玉菌を増やす
- 便秘改善
- 下痢予防
- 腸内フローラ改善
につながります。
ヨーグルトとの相性も良く、「朝のヨーグルトとバナナ」に納豆を別の食事で加えると、さらに腸活に役立ちます。
④ 血液をサラサラにする
納豆特有の「ナットウキナーゼ」という酵素には、
- 血栓を溶けやすくする働き
が報告されています。
※ただし、納豆を食べれば脳梗塞や心筋梗塞を予防できると断定できるわけではありません。
注意
ワルファリン(抗凝固薬)を服用している方は、ビタミンKが多いため納豆は避ける必要があります。
⑤ 血糖値が上がりにくい
納豆は
- 食物繊維
- たんぱく質
が豊富なので、食後血糖値の急上昇を抑える効果が期待されます。
糖尿病予防にも役立つ食品です。
⑥ 血圧を下げる働き
納豆には
- カリウム
- 発酵でできるペプチド
が含まれ、
血圧を下げる働きが期待されています。
⑦ 動脈硬化予防
納豆には
- 大豆イソフラボン
- ビタミンE
- サポニン
など抗酸化作用のある成分が含まれています。
血管の老化予防につながります。
⑧ 認知症予防への期待
納豆そのものが認知症を予防すると証明されたわけではありませんが、
- 良質なたんぱく質
- 血管を健康に保つ働き
- 腸内環境改善
- 抗酸化作用
などを通じて、脳の健康維持に役立つ可能性が期待されています。
高齢者への栄養指導で伝えたいポイント
「納豆は『筋肉・骨・腸・血管』を元気にしてくれる食品です。1日1パック食べるだけで、たんぱく質や骨を強くするビタミンK、腸を整える納豆菌が摂れます。高齢になるほど、筋肉を保ち転倒を防ぐためにもおすすめです。ただし、ワルファリンを飲んでいる方は食べられません。」
以前まとめた「ヨーグルト」「バナナ」「蕎麦」「牛乳・チーズ・ヨーグルト」と合わせて、**「高齢者に勧めたい食品シリーズ」**として整理すると、栄養指導でさらに活用しやすくなると思います。
「納豆は日本のスーパーフードです。高齢になると筋肉が減りやすく、転倒の原因にもなるので、毎日続けることをおすすめします。」

