ギタ-とパ-キンソン病
『依頼が有りパーキンソン病と診断されたE様の所に義歯を新製作に行った時のひととき』
義歯を新製中、部屋にピアノが置いてあり『あなたのすべてを、佐々木勉・作詞・作曲』の楽譜があった。その話から今度ギターを持って来るのでピアノとコラボで歌ってみましょうと話したが手の震えは抑えられるのか ???
調べると
パーキンソン病の振戦は、安静時に目立ち、何か目的をもって手を動かすと軽くなる患者さんも居ると言う。ただし個人差があり、ギターを弾けば必ず震えが止まる、というわけではありません。
一方、音楽を使った介入はパーキンソン病の運動機能に良い影響を与える可能性があり、歩行・バランスなどについては研究でも効果が示されています。手指の振戦そのものをギター演奏で抑えるというエビデンスはまだ十分ではないと言うが
E様なら、むしろ**「震えを治すため」ではなく、昔の記憶と手指の動きを引き出すため**にやってみたい。
「あなたのすべてを」の楽譜が置いてあったということは、その曲に何か思い入れがあるのかもしれない。
「患者さんには最初はピアノで右手だけ、あるいは鍵盤を数音押してもらう程度でも良いと思う。
音楽を聴く → リズムを取る → 鍵盤に触れる → 昔弾いた曲を思い出す
ここで表情、発語、手の震え、指の動きがどう変化するかを観察してみる。
しかも義歯新製中なので、将来的には音楽・発声・口腔機能までつなげられそうです。最近の研究でも音楽療法はパーキンソン病の運動機能改善を補助する可能性が報告されています。


最初は寝たまま歌詞を追っていくだけだったが、ギタ-を持たせるとC,Amの位置を左手で探り出した。押し方を教えたら直ぐに位置を覚えて、しまいにはピアノに座り『あなたのすべてを』をピアノで弾き出した。その時は手の振戦は起きなかったので私は、歌いながらギタ-・コードをピアノに合わせて演奏した。何度も繰り返して昔を思い出したのか笑顔が戻って来た事を報告します。
次回は『義歯の試適でお邪魔します。その時にまた一緒にコラボしましょうね』と約束して音羽歯科クリニックに帰った。

